間違いだらけの節電テクニック

「使わないコンセントは抜いておこう」
こんな標語がテレビで毎日流されている。本当にそんなことで節電できるのだろうか。

家電製品を使っていないときの待機電力は、確かに無駄かもしれない。

標語をタレ流しているおかげで、我が家でも待機電力のないコタツとか電気スタンドまで家中のコンセントが抜かれている。これらは大間違いなのだが、素人には通じないどころかバカにされる。

標語のとおりにするなら、ビデオのタイマー録画はやめるべきだし、炊飯器もそうだ。ファックスだって送る前に電話をしてから電源を入れるべきだ。それに、コンセント式ではなく配線が直結式のリモコン照明器具や、ガス給湯器のリモコンは、いちいち配線をし直せとでも言うのか。これらの結線は、電気工事士法により、素人がやってはいけないことになっている。とうてい不可能な話だ。

それよりも生活様式そのものを見直すことを提唱したほうがいい。二世帯住宅では一緒に食事をする。そのために同じテーブルに付く時間を家族が調整する。体調を整えて基礎代謝を上げ、体温を上げる。それにはジャンクフードやインスタント食品ではなく、抗酸化レベルの高い植物を食べる。そして一枚余計に着る。家族はなるべく同じ部屋に集まる。フロは続けて入れば余計な保温はいらなくなる。そして夜は早く寝る。

そんな当たり前のことを誰も言わない。これらをやれば健康になり、家族団らんの時間が取り戻せて、いいことづくめだ。みんな小手先の節電テクニックしか解説しない。それも間違いだらけな情報を臆面もなく。