放射線障害予防に水素が有効とNASAが発表

宇宙航空研究開発機構JAXA)によると、高度約400kmの軌道の国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士は1日当たり約1mSv (1000マイクロシーベルト) の放射線を受けるそうです。
http://iss.jaxa.jp/med/research/radiation/

アメリカ航空宇宙局NASA)は昨年9月に、宇宙飛行における放射線障害予防に水素が有効である可能性を述べた論文を発表した。

水素療法は宇宙飛行中の放射線で誘発される酸化ストレスを軽減する
Hydrogen therapy may reduce the risks related to radiation-induced oxidative stress in space flight.

宇宙放射線による酸化ストレス増加は、DNAや脂質の損傷を引き起こすこと知られており、宇宙飛行の主要な懸念である。生物医学分野において最近新たに水素が治療用の医療ガスとして強力な抗酸化剤、抗炎症作用を持っていることが発見されている。宇宙ミッションの活動は、回数と期間の両方で今後数年間で増加すると期待されている。したがって、宇宙飛行士に対して酸化ストレスが原因で発生する疾患のリスクや臨床症状を研究・開発し、防止することが重要である。
我々は、宇宙飛行士が受ける潜在的放射線または有害事象の影響を、水素を吸引または飲料水として多く摂取することで新しい予防と治療戦略に可能性が高いことを示唆する。
PubMed PMID: 20851533summaryPDF


参考:
メルトダウンと放射線レベルについて
水素水より持続力の長いフラナガン水素
普段から自然に浴びる量から致死量まで、わかりやすくまとめられた放射線量グラフ